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このサイトのデザイン担当の宮ちゃんがかつお節づくりを体験!

『昔ながらの製法にこだわる、やまじゅうさんの工房での体験の様子と、かつお節がどのように作られるのか、わたくしこと宮ちゃんがレポートします。是非読んでみてくださいね。』
やまじゅうのかつお節が、どのように作られているのか、興味のある方は、この体験記を通 じてお解りいただけると思います。

■その1:市場篇
その2:生切り(なまぎり)篇
その3:焙乾(ばいかん)篇

※1,2,3と順番に読んでくださいね。

その1:市場で買い付け篇

1月14日(金)早朝……仕事柄、朝夕逆転した生活を送っている小生には、ちょっと、きつい早起きの朝でした。でも、陽が昇っていないにもかかわらず、けっこう暖かい朝だったので、ちょっと安心しました。

6:30に、やまじゅうさんの工場前に集合。今回の体験に参加するT氏を待ちます。ほどなくT氏の到着。やまじゅうの社長、増田さんに挨拶を済ませ、さっそく体験記のはじまりです。 まずは、かつお節の原料になるかつおの買い付けの場である、焼津の魚市場に見学に行くことになり、やまじゅうさんの車に乗せてもらい市場へと向かいました。もともと、やまじゅうさんの工場は、焼津の小川という昔ながらに、かつお節の生産をはじめとする水産加工の工場が多く建ち並ぶ地域(ただし、家内工業が多いので、とても、のんびりとした雰囲気が漂ってます)にあります。市場も、車で5分位 の所にあり、ほどなく到着しました。

 

▲脂の乗り具合の見分け方を教えてもらった

まずは、焼津魚市場の事務所に入ります。事務所はちょうど、役所のロビーのような造りで、カウンターの前にいくつも長椅子が置いてあり、その横の壁には、焼津漁港(焼津魚市場は焼津漁港の中にあります。)の水揚げ状況等が書かれています。長椅子には、買い付けをはじめ、いろんな人が座って笑談しています。水産の街、焼津では、水産に関わる人たちを「業界の衆」と呼ぶのですが、どうも、ここの雰囲気から察するに、業界の衆の社交場というのが相応しいと言えそうです。結構私達、素人には、入りずらい空気がありました。悪い意味はないのですが、なにか、お偉方の眼が光っているような気がして…。
さて、いよいよ、競り(せり)が行われる、焼津港の外港に向かいます。港の岸壁に白いかつお漁船が横付けされています。今日のかつおの競りは、この船の脇の大きな屋根付きのブースで行われます。やまじゅうさんは、「さて今日は、買おうかなあ、どうしようかなあ。」と言いながら、船から見本として下ろされた、冷凍のかつおの下見を始めます(これが、目利きですね)。

 

▲小刀で魚をチェック

▲今日の魚はどうかなあ

小刀をポケットから取り出して、見本の凍ったかつおの背の一部を削って、脂(アブラ)の乗り具合を調べています。普段、私達が、おさしみで食するかつおの場合、良く脂の乗ったもの程、旨いと感じるものですが、かつお節の原料として考えた場合、かつお節に丁度適した脂の乗り具合というのがあるそうです。脂が全く無いと旨味に欠ける節になってしまい、また、脂が乗り過ぎていると、油焼けを起こして、油臭くなってしまうそうで、丁度良い脂加減の原料を選ぶ眼が、買い付けに携わる人には必要なのだそうです。しかしながら、数十トン単位 で競りにかけられる魚の中の、わずかな見本だけの目利きで、全体の魚質を判断するのは実際のところ、なかなか難しく、水揚げ前の漁獲の場所や状況など、ありとあらゆる情報を、業界のコネクションを使って調べたうえで、買い付けするのだそうです。全く、素人には手を出せない世界ですね。それでも結構ギャンブル的な要素も多くて、たまには失敗することもあるそうです。(あっ、オフレコだったかな。)これは、なにも、脂の話しばかりでは、ありません。もちろん一番大切なのは、魚の鮮度なのですが。
目利きをする人の遠方に、すっかり雪の帽子をかぶった富士山がくっきりと見えます。冬は、天気が良いと富士山がとても大きく見えるんです。

 

▲画像をクリックしてみてください。

そうこうしているうちに、青い帽子をかぶった人たちが、たくさん集まってきては、品定めを始めています。青い帽子の正面 には、屋号のマークが着いています。かつお節屋さん、生利節(なまり節)屋さん、つくだ煮屋さん、缶 詰屋さんなどのかつおを原料にする業界の方々それぞれが、屋号を持っているのです。みなさんとても仲がよいようで、いろんな話をされています。ここも一つの情報交換の場所であるようですね。

 

▲最初の様子見で困る競り人

さて、いよいよ競り(せり)が始まります。競り人(お立ち台に立つ人)は、焼津魚市場の職員さんだそうです。競りのシステムは、まず、魚体の大きさを、重さで区別 するようで、幾つかの区分にサイズ別けしているようです。黒板に1.5上と書いてあるのは、魚体重1.5kgから2.5kgまでの物、2.5上は2.5kgから4.5kgまでの物といった具合です。競り人のかけ声と共に、競りの始まりです。なかなか買い付けの人から、声がでません。基本的に1キロいくらか、買い手が金額を叫ぶのですが、どうも、みなさん最初は様子を伺っているようです。しばらくして買いが入ると、後は結構スムーズに決まっていったようです。やまじゅうさんに聞いた話によると、この日のかつおは結構鮮度も脂の状態も良さそうだったので、売れ具合も良かったようです。   やまじゅうさんの場合ですと、競りで買った原料は、その日の午後、工場に運び、一晩解凍した後、翌日の製造の原料になるようですが、念のため、数日分の原料を予備として、冷凍倉庫にも貯蔵しているとのことでした。

 

▲競り人の威勢の良いかけ声が飛ぶ

後述する、かつお節の製造に較べると、この買い付けという作業は、良い魚を、安く買えた時の快感や、つい、高く買ってしまった時の無念さがあって、永年続けていても、飽きない面 白さがあるようです。やまじゅうさんは、買い付けのことを「お買い物」と言ってました。この日は、お買い物無しのやまじゅうさんでした。さて、競りも終わり、皆さん、職場に戻っていきます。我々もいよいよ体験の場へ突入です。

市場で買い付け編は、これで終わりです。次は、工房での生切り篇です。

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